何を、どこで調べたらよいのかわからなくなった

役所から戸籍を取り寄せて、文字お越しをして、関係図をまとめてみたのはよいけれど。次はどうしたものか。。。
次に取り掛かるものに迷っていました。
先祖の名前をGoogleで検索してもなかなか良い資料が出てきません。
そんな時に出会ったのが「国立国会図書館デジタルコレクション」でした
このサイトを使えば、外に行かなくても、自宅にいながら、ゆっくり、好きな時間に、貴重な貴重な歴史資料や古い新聞、学術書を無料で閲覧できます。
私みたいな人以外にもこんな悩みを持っている人にも朗報です。
今回は、国立国会図書館デジタルコレクションの全体像をわかりやすく解説します!
結論:日本最大級のデジタルアーカイブを無料で使える!
国立国会図書館では、かつて 「貴重書画像データベース」(2000~2011年)、「近代デジタルライブラリー」(2002~2016年)、「児童書デジタルライブラリー」(2003~2011年) など、インターネット上で資料画像を閲覧できるサービスを提供してきました。
現在の「国立国会図書館デジタルコレクション」は、これらのサービスを統合し、さらには地図情報の提供開始などの新しいサービスを追加しています。書籍や新聞、雑誌、古典籍、博士論文、官報などの貴重な資料を無料で閲覧できるだけでなく、音声・映像資料も提供されています。
2022年にリニューアルし、今後も順次、提供資料が拡大していく予定です。
歴史研究、文化調査、ビジネスリサーチ、家系調査など、さまざまな分野で活用できる便利なサービスであり、研究者から一般のユーザーまで幅広く利用されています。令和5年度のホームページ総アクセス数:4,614万件(→ 単純に月平均にすると約384万件/月)と訪問者もかなり多く、日本の知のアーカイブとして圧倒的な存在感を示しています。
②根拠:無料で「貴重な多くの資料」を「負担なく検索」できる
国立国会図書館デジタルコレクションには、以下のような特徴があります。
- 数百万点と膨大な資料数 :
図書や雑誌、新聞といった一般的な文献に加え、博士論文や官報、戦後の占領関連資料、貴族院・衆議院の議事録、音声・映像資料など、専門的な資料も数多く含まれています。
特に、図書は222万点に及び、明治期以降から1995年までに整理された書籍が多く収録。古典籍資料(江戸期以前の和古書や清代以前の漢籍を含む)は10万点にのぼり、一部には解説(解題)や翻刻も付いているため、歴史研究にも活用できます。
さらに、他ではあまり見られない貴重なコレクションも多く含まれています。たとえば、戦後GHQが検閲したプランゲ文庫、1900年~1950年頃のSP盤に収録された歴史的音源、日本の政治家が残した書簡や日記を集めた憲政資料、そして2005年の愛・地球博(日本国際博覧会)の公式記録や動画など、歴史的・文化的に重要な資料が揃っています。
- 無料で自宅から多くの資料が閲覧可能
登録を何もしなくても、閲覧できる資料も多いのも特徴です。著作権の関係で図書館内でしか閲覧できないものもありますが、公開されているものは自宅でも読めます。また自宅から閲覧できるものでも一部は、「本登録」という手続きを行う必要があります。当初は5日程度待つことで登録が完了していましたが、2025年4月9日現在、1ヵ月以上かかる場合があるようです。
現在、大変多くの新規利用者登録、登録情報の変更及び本登録利用者への移行手続の申請をいただいており、手続に相当の日数を要しております。
国立国会図書館リサーチ「新規利用者登録・変更の確認作業が遅延しております-2025年3月24日」(https://ndlsearch.ndl.go.jp/news/2025012900)
申請内容については、申請いただいた順番で確認しており、申請日によっては確認が完了するまで1か月以上かかる場合がございます。
デジタルコレクションの資料は、著作権等の状況に応じて以下の3つの公開範囲で提供されています。
- インターネット公開
- 著作権上の問題がなく、権利処理が完了した資料は、ログインなしで閲覧可能。
- インターネット環境があれば、自宅やスマートフォンから自由に閲覧 できる。
- 著作権上の問題がなく、権利処理が完了した資料は、ログインなしで閲覧可能。
- 図書館向けデジタル化資料送信サービス
- 絶版などの理由で入手が困難な資料が対象。
- 国立国会図書館 または 図書館送信サービスに参加している全国の図書館 で閲覧可能。
- 個人向けサービスとして、登録利用者(本登録済み)で利用規約に同意した人は、自宅の端末(スマートフォン・PC)でも閲覧 できる。
- 絶版などの理由で入手が困難な資料が対象。
- 国立国会図書館内限定
- 上記に該当しない資料については、国立国会図書館(東京本館・関西館・国際子ども図書館)でのみ閲覧可能。
- 検索が便利。探す手間・負担がかなり軽減
2025年1月7日に 「国立国会図書館デジタルコレクション」の全文検索対象資料が300万点を突破したニュースがありました。
https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2024/250107_01.html
全文検索できる資料が300万点超えというインパクトに加え、注目すべきは、ただのPDFスキャンではなく、テキストデータ化(OCR等)されていることです。
これにより「全文検索でヒットした箇所は、検索結果一覧に表示され、該当ページに直接移動することができ、画像上に該当箇所がピンで示される」ようになります。
調べものの醍醐味であり、負担なことは、探す手間です。検索した後に目的地まで到着する手間を軽減してくれます
事例:とりあえず検索してみましょう
例えば、以下のような資料がデジタルコレクションで閲覧できます。
- 人物名で検索(例えば「豊臣秀長」※2026年大河ドラマの主人公)


林鵞峯 著『日本王代一覧』七,秋田屋太右衛門,[18–]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1901003 (参照 2025-04-09)
昔の新聞記事(例えば「[大阪朝日新聞関東大震災記事集] 第14989至15018号(大正12年9月)」)


『[大阪朝日新聞関東大震災記事集]』第14989至15018号(大正12年9月),大阪朝日新聞,大正12. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1014322 (参照 2025-04-09)
昔から現代までの絵本(例えば「竹取物語 上」など)


『竹取物語』上,[江戸前期] [写]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1287221 (参照 2025-04-09)
例えば、家系調査をしている人なら、先祖の名前から探せるかもしれません。歴史好きの人なら、江戸時代の古文書を読んで、新たな発見があるかもしれません。
大まかな使い方
では、実際に「国立国会図書館デジタルコレクション」を使う方法を説明します。
- 公式サイトにアクセス
→ 国立国会図書館デジタルコレクション - 検索する
- キーワード検索(例:「天方村」など地名で検索)
- 分類検索(新聞、古書、政府資料などカテゴリを指定)
- 詳細検索(発行年、著者名で絞り込む)
- キーワード検索(例:「天方村」など地名で検索)
- 資料を閲覧する
- 「インターネット公開」資料はそのまま閲覧可能
- 「国立国会図書館内限定」の資料は、近くの図書館で閲覧できる場合もある
- 「インターネット公開」資料はそのまま閲覧可能
- データをダウンロード(できるもののみ)
- 必要に応じて複写申請(コピーを郵送で取り寄せ可能)
- 本登録の流れ
こんな疑問ありませんか?
でも、どうせ昔の本ばっかりでしょ?
最新の学術書や現代の新聞は見られないのでは?
確かに、すべての資料がインターネットで閲覧できるわけではなく、特に新しい本や新聞は著作権の関係で制限があります。
それでもGoogle検索ではわからなかった情報がいっぱい
ただし、デジタルコレクションには 「絶版本」や「貴重書」 も多く含まれており、普通の書店や図書館では見られない資料が手に入る点が大きな魅力です。
また、検索についても「詳細検索」や「カテゴリ別検索」を活用すれば、意外と簡単に目的の資料を見つけられます。慣れれば、Google検索のように便利に使えます。
「国立国会図書館デジタルコレクション」は、無料で貴重な歴史資料を閲覧できるサービス!
歴史研究・文化探求・家系調査・ビジネスリサーチなど、多方面で役立つため、ぜひ活用してみてください。
あとがき
私は実際に国立国会図書館デジタルコレクションを活用して、高祖父に関する資料 を調べました。昔の新聞記事や企業情報を探す中で、意外な発見があったのも面白かったです。
「こんな情報まで無料で見られるの?」と驚くことも多いので、ぜひ一度試してみてください!